「伊東深水展」廣澤美術館

「伊東深水展」廣澤美術館

名称:「伊東深水展」廣澤美術館
会期:2025年11月12日(水)~2026年1月25日(日)
会場:廣澤美術館
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日(ただし11月24日・1月12日は開館)、11月25日、年末年始(12月31日~1月2日)、1月13日
入場料:一般1,000円、大学生・高校生700円、中学生・小学生500円、未就学児無料
住所:〒308-0813 茨城県筑西市大塚599-1 ザ・ヒロサワ・シティ
TEL:0296-21-1234
URL:廣澤美術館

概要:
本展「伊東深水展」では、日本近代美人画の巨匠・伊東深水(1898–1972)の画業を多角的に紹介する。明治から昭和にかけて活躍した深水は、繊細な筆致と洗練された色彩感覚によって女性の内面を優雅に描き出し、鏑木清方と並び称される存在として美人画の新境地を切り開いた。本展では、初期から晩年に至る代表作や木版画、デッサン、資料を通じて、深水の芸術の変遷をたどる。

深水の作品には、単なる外見の美しさを超えて、女性の気品、憂い、そして時代の空気が漂う。特に昭和初期に描かれた「新しい女性像」には、モダンな装いとともに、社会の変化を敏感に感じ取る深水の観察眼が表れている。また、挿絵やポスター、舞台美術など、多方面にわたる創作活動を通して、近代日本の視覚文化に大きな影響を与えた点も見逃せない。

廣澤美術館での本展では、深水が得意とした美人画のほか、花鳥画や風俗画など、幅広いジャンルを網羅。制作当時の資料やスケッチも展示され、深水がいかにして“現代的な美”を造形したかを探る機会となる。時代の理想と人間の真実を描いた深水のまなざしを、改めて体感できる展覧会である。

作家略歴:
伊東深水(いとう・しんすい/1898–1972)は東京・深川生まれの日本画家。鏑木清方に師事し、大正期に美人画家として頭角を現す。1918年に再興日本美術院展で注目を集め、「近代的な女性像」をテーマに数多くの傑作を残した。戦後も制作を続け、日本美術院同人、日本芸術院会員として活躍。1969年に文化勲章を受章した。写実と理想の調和を追求した画風は、今なお多くの画家に影響を与えている。

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