名称:「コレクション展:絶対現在」豊田市美術館
会期:2021.10.23-2022.01.23
開館時間:10:00-17:30(入場は17:00まで)
休館日:月曜
(2022年1月10日は開館)、年末年始(2021年12月27日‐2022年1月4日) は休館
観覧料: 一 般300円[250円]、高 校・大学生200円[150円]、中学生以下無料
*[ ]内は20名以上の団体料金
主催: 豊田市美術館
住所:〒471-0034愛知県豊田市小坂本町8-5-1
TEL:0565-34-6610
URL:豊田市美術館
「ホー・ツーニェン 百鬼夜行(ひゃっきやこう)」展の開催にあわせ、「歴史に竿刺す時間をどう捉えるか」という視点から、河原温を中心とした時に関わるコレクション展を行います。
河原温(かわらおん)は、その日のうちに当日の日付を描く「デイト・ペインティング」のシリーズを制作しました。時間と空間の切り離せない関係を説明する言葉に、「飛ぶ矢は飛ばない」というパラドクスがあります。一瞬一瞬を捉えれば飛んでいる矢は止まって見えますが、その連続によって矢は飛んでいきます。「デイト・ペインティング」は、この止まった矢のように、目には見えない流れる時の一瞬を現前させ、尺度としての時間と体験としての時間、個人の時間と歴史的な時間、一の時間と多の時間へと、観者の意識を促します。豊田市美術館が所蔵している一か月分の「デイト・ペインティング」のシリーズは 、1971年に制作されてから2021年でちょうど50年が経過しました。本展では、この機に一か月分の「デイト・ペインティング」を中心として、半世紀という時間の束に 向き合う「今ここ」を、コレクションを通して捉えることを試みます。
現代芸術家にも影響を与えた禅の思想家・鈴木大拙(すずきだいせつ)は、「絶対の現在」について、「過去はすべてここにあつまり、未来はすべてここから出ていく。ただし、 ‘ここ’、実のところ‘今ここ’は空(くう)そのもの − 内実において無限に豊かで、尽きぬ創造 性を持つ‘空(くう)’である」と述べています。時や場について考えるのではなく直観することで、主体と客体、過去と未来を超えて創造的な‘永遠の現在’に至るというのです。 河原は、「デイト・ペインティング」の制作プロセスを、「精神労働」、「瞑想」と呼んでいました。時間に関わる作品を前にして静かに自己に向き合えば、瞑想にも似た自ら意識の働きに気づくでしょう。
主な出品作家
ライアン・ガンダー、河原温、ジェームズ・リー・バイヤース、 李禹煥、ボリス・ミハイロホフ、中川幸夫、下道基行、杉本博司
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