Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊

Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊

名称:Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊
会期:2021年10月17日(日)〜11月21日(日)
会場:丘の上APT/兒嶋画廊
時間:12:00-18:00
休館日:月休 ※ 11月3日(水)文化の日は開廊致します。
住所:〒185-0024 東京都国分寺市泉町1-5-16
TEL:042-207-7918
URL:丘の上APT/兒嶋画廊

Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊
Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊
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Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊
Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊
Photo Exhibition「‘Tracey Meets Esprits Animaux in KOKUBUNJI’」丘の上APT/兒嶋画廊

※ 今展示会場では、那倉幸一氏による映像作品《MS.TRACEY WEARS ETHNIC COSTUMES》の上映もございます。
※ 同時展示 「国分寺の坂と緑」 撮影 兒嶋俊郎

この展示の注目点は、カナダ・モントリオール出身の中国人女性Traceyが、現在住む国分寺市のギャラリーオーナーと知り合い意気投合し、写真展を開くところです。ギャラリーオーナーの兒嶋は、トレイシーのそのスタイルとプロポーションに予てから尊崇している百済観音の超越的姿を見出し、氏の所蔵するBoroやエスニックテキスタイルの布地をまとって、自然で自動的パフォーマンスで被写体となって欲しいとその願いを伝えました。トレイシーはその想いに対し、自身も百済観音が以前から大好きで、強く共鳴するところがあり、共同制作を了承しました。それに加え、兒嶋と旧知でビデオアーティストの那倉幸一氏が撮影に加わりカラーと白黒の映像作品を制作しました。
トレイシーのパフォーマンスは能の仕舞を取り入れ、時には眼光鋭くにらみつけるような動物的強さも表し、まさにEsprits Animauxにふさわしい所作を演じています。撮影の様子は、那倉氏による映像作品「Ms.Tracey wears ethnic costumes」(youtubeチャンネルkoichi naguraにて公開中)でご覧頂けます。
また兒嶋はトレイシーのポーズを切り取り、国分寺の自然の中にモンタージュし、シュールレアリスムに通じるような写真を合成しました。
表題のエスプリザニモーはシュールレアリストやダダイストがつくりだした言葉で、人間の中に宿る動物精気を意味しています。今回も、能と非日常的空間構成が反応し合う幽玄な世界として不思議な世界を現出させています。
是非ご高覧のほどお願いいたします。

浅春の一日、ご近所にお住いの友人、小坂まさ代さんが、嘗てリオンの社員寮だった「ぶんじ寮」に住んでいる、カナダ出身の中国人女性トレイシー・スーイさんを画廊へ連れてみえました。トレイシーさんは長身で顔も小さく、美しいプロポーションに思わずハッとしました。色々話をきくうちに、モントリオールではモデルもしていたということで、なるほどと思いました。ニューヨークの有名な法科大学を卒業してアメリカの弁護士資格も持っていて、来日してからは東京大学でも6ヶ月間短期留学で学んでいたという、超インテリさんです。しかし、そんな頭脳明晰さが直接表情の佇まいには表れず、私には慈愛に満ち溢れた百済観音の姿に見えました。

法隆寺の国宝百済観音がルーブル美術館の特別展示の後、東京国立博物館で帰国記念展が開かれた折に、初めてその尊影に触れ、凄まじいまでの神々しさに打たれことを、まざまざと思い出しました。話をするうちにトレイシーさんも百済観音が大好きだというので、なんというご縁かと思いました。そこで、私はカメラマンでもないのに、失礼も顧みず貴女の写真を撮らせていただけないかとお願いしてしまいました。それも、藍染の襤褸や少数民族の貫頭衣など私が収集している古布を纏ってです。いきなりの不躾なお願いにも関わらず、全く幸いにも承諾を得ることができました。その日はボロや古布を見て頂きました。撮影は後日を約束して、友人の映像作家の那倉幸一さんにもお声かけしてスチールと動画の二本立てで行いました。撮影はこちらから、ポーズや目線などほとんど注文付けは無しで全くのアドリブで行いました。さすがモデルをやられているだけあって全く堂に行っているものでした。室内の後は画廊の周りや市内の緑地や公園などを回って撮影しました。
そうこうしているうちに、私の頭の中で、国分寺のいろいろな場所にトレイシーさんが現れて欲しくなり、別に撮った風景の中にモンタージュしてゆく考えが浮かび上がってきました。毎朝の散歩の中で出会ったパワースポットのような景色の中に彼女の立ち姿を花を活けるように挿入してゆきました。彼女が意識していない場所に、天から降ってきたように佇む画像は、まさに観音来迎図のようなシュールなものになりました。
画廊や、屋外で撮った画像にそれらの写真も加わり素敵な展覧会になると確信しております。トレイシーの写真の他に兒嶋自身の写真や市内の風景写真も同時に展示いたします。
兒嶋俊郎

エトランゼ(異邦人)である私が、石器時代や縄文時代からの遺跡が残る国分寺に、たまたま来たのは今から約2年前です。ここ国分寺では様々な人々と出会い、多くの友人を得たり、また新たな出会いを作ることができました。そんなご縁の中で友人の小坂さんと一緒に初めて訪ねたギャラリーのオーナーの児嶋さんから、一緒に写真を撮るという話を突然持ちかけられました。
児島さんからのオファーはコレクションしているエスニックな衣装や布地を纏って自由にポーズしてくれないかということでした。ギャラリーの横にある布の倉庫には藍染めの襤褸やエスニックなテキスタイルが沢山あり、私も初めて実物を手にとって触れことができました。それらの中からいくつかを纏って立ってみると、画廊内の木の彫刻のオブジェや展示してある絵画などと、自分の中に潜んでいたEsprits Animaux(動物精気)が繋がってゆくように感じ、自然に動きが湧き出てきました。画廊内を出て近くの場所に出かけて撮影もしました。起伏の多い地形と自然の緑が美しい国分寺の住宅地や田園の中で撮った写真は自分にとって新たな発見にもなりました。それとは別に児嶋さんが市内の変わった風景をアイフォンで撮った中にモンタージュされた自分の姿を見出すことも予想外のシュールな体験となりました。
撮影に使った藍染めの襤褸やアフリカの民族衣装などは、時間と空間の積層を身に纏ったような感覚で、今も私の中に太古からの風とリズムを残してくれています。児島さん自身が藍染襤褸を纏って自撮りした写真も一緒に展示されるようです。
今回の写真展が国境や人種を超えて多くの人々の胸に届くことを楽しみにしています。
2021年10月 
トレイシー スイ

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