ヘブル・ブラントリー「Mythos Opus Pt.1」メグミオギタギャラリー

ヘブル・ブラントリー「Mythos Opus Pt.1」メグミオギタギャラリー

名称:ヘブル・ブラントリー「Mythos Opus Pt.1」メグミオギタギャラリー
会期:2021年10月29日(金)~11月20日(日)11:00~19:00
休館日:※日・月・祝日(11/3) 休廊。
会場:メグミオギタギャラリー
住所:〒104-0061 東京都 中央区銀座2-16-12 銀座大塚ビルB1
TEL: 03-3248-3405
URL:メグミオギタギャラリー

"One Of My Favorite Songs" 2021, 147.32 x 116.84cm, ,mixed media on canvas
“One Of My Favorite Songs” 2021, 147.32 x 116.84cm, ,mixed media on canvas

 ロサンゼルスで活動するアーティスト、ヘブル・ブラントリーの個展「ミトス・オーパス・パート1」がメグミオギタギャラリーで開催される。
 シカゴ出身のブラントリーは、クラーク・アトランタ大学で映画の学士号を取得し、デザインとメディアイラストレーションのバックグラウンドを持つ。現在はロサンゼルスに在住しながら数多くの個展やグループ展、アートフェアに参加。ブラントリーは概念化されたキャラクターを象徴的に用いながら、郷愁、精神、力や希望などの複雑なアイデアをかたちにし、配色やポップアート的なモチーフ、そしてブラントリーの生み出すキャラクターたちが、重層で多面的な作品をより身近なものにしている。
 ブラントリーは、60〜70年代にシカゴで起こった「アフリコブラ運動(AfriCOBRA)」に多大な影響を受けており、壁画やグラフィティ作品をアフリカ系アメリカ人である自身の系譜としている。油彩、アクリル、水彩やスプレーから、コーヒー、紅茶などの非伝統的な媒体まで、様々な素材を用いて制作された作品は、従来のヒーローや主人公の見方に対する挑戦であり、鑑賞者に新たな視点を与える現代の物語でもある。
 またブラントリー作品は、一貫して「ダーク・フィクション」という大宇宙の探求をテーマとし、ここでのダークとはアイデンティティ、出自、考え方などを意味している。この独自の概念によって、ミッキーマウスやバットマンと並んで存在する規範のなかに、英雄のように空を見上げるキャラクター「フライ・ボーイ」を生み出した。フライ・ボーイのほかに登場する、緑色のヘルメットで頭を包み込んだフィビーは協調性が必要だと感じており、とくに黒人には脅威がなく、他者にとって安全だと感じさせることを自らの使命としている。そのヘルメットは、黒人にとっての隠れ家や盾の役割も果たし、ブラントリーはこれらのキャラクターを駆使して現代文明と神話の再評価を行っている。
 今回の展覧会のテーマは「男らしさ」。ブラントリーは会場全体をデザインし、宇宙空間に21点の作品が浮遊するかのような意欲的な展示を試みる。
 なお本展と同時期に、NANZUKA 2Gで「Mythos Opus Pt. 2」(10月28日~11月14日)、3110NZ by LDH kitchenで「Mythos Opus Pt. 3」(10月26日〜11月13日)が開催される。

"If you Against Us, This Is For You" 2020, 127 x 91.44cm, mixed media on canvas
“If you Against Us, This Is For You” 2020, 127 x 91.44cm, mixed media on canvas
ヘブル・ブラントリー Stevie 2021

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る