「新収蔵記念 野見山暁治展」長崎県美術館

《レチロ公園の樹》1963年  油彩・カンヴァス

名称:「新収蔵記念 野見山暁治展」長崎県美術館
会期:2022年08月10日(水) ~ 2022年10月10日(月・祝)
開館時間:10:00~20:00(最終入場19:30)
休館日:第2・第4月曜日 (祝日の場合は火曜日)
会場:常設展示室第1室
住所:〒850-0862長崎県長崎市出島町2-1
TEL:095-833-2110
URL:長崎県美術館

《部屋に入ってきた雲》1997年 油彩・カンヴァス
《部屋に入ってきた雲》1997年 油彩・カンヴァス

今年度、長崎県美術館のコレクションに昨年12月に満101歳を迎えた画家・野見山暁治の作品が新しく加わりました。本展ではそれを記念し、新収蔵作品を一挙公開します。
 野見山暁治は1920年に福岡県飯塚市の炭坑の町に生まれました。幼少期より絵を描くことを好み、父親の反対に遭いながらも次第に画家を志すようになります。そして17歳の時に東京美術学校油画科予科に入学、翌年本科に入学しました。ところが次第に戦争が激しくなると、野見山は繰り上げ卒業を余儀なくされ、陸軍に入隊し満洲へと派遣されます。しかしまもなく肺の病気により内地送還され、傷痍軍人福岡療養所で終戦を迎えました。
 1952年から1964年にかけてフランスへ絵画留学。西洋の造形感覚を身に着けていく一方で、留学後半期には自らの中に潜んでいた東洋に目覚めます。帰国して以降、国内の美術運動や団体からは距離を置き、現在に至るまで独自の画業を展開してきました。
 野見山の作品では常に、自らが目にしたものや記憶など、身近なものが色や形を自由に変え、さらには意味をも剥ぎ取られながら絵の中に顕現します。そしてそれらが画面の中でせめぎ合いながら、緊張感を保ったまま見る者に迫ってきます。ときに軽妙で、ときに重厚な、野見山の絵画世界を支える造形力は、100歳を過ぎた今もなお衰えることがありません。
 本展では留学時代に赴いたスペイン滞在期(1963年)の作品から2010年までの油彩画12点をはじめ、水彩画や素描を合わせ、幅広く野見山芸術を紹介します。

《気休めの景色》2003年 油彩・カンヴァス
《気休めの景色》2003年 油彩・カンヴァス
《ヴァニユの空》1963年 油彩・カンヴァス
《ヴァニユの空》1963年 油彩・カンヴァス
《レチロ公園の樹》1963年  油彩・カンヴァス
《レチロ公園の樹》1963年  油彩・カンヴァス

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