福田龍郎「ただひとつの村」展 voidplus

福田龍郎「ただひとつの村」展 voidplus

名称:福田龍郎「ただひとつの村」展 voidplus
会期:2022 年12月9日(金)―2023年1月21日(土)12:00-18:00
定休日:日、月、祝日
冬期休廊:2022年12月27日(火)- 2023年1月10日(火)
広報協力:YN Associates
住所:東京都港区南青山3-16-14-1F
TEL:03-5411-0080
URL:voidplus 

かねてより福田は、写真にコンピューターグラフィックスを用いた作品を発表してきました。高空を無人気球が漂う”Altitude of 10,000m“や、南海の島がスイミングプールに埋めつくされた”Infinite Islands“などが知られています。また福田は熊野の集落やヨーロッパアルプスを撮影した”Mountains“のように、ストレートフォトグラフィの作品も制作しています。本展で発表するのは後者の新たなシリーズで、2015年より始めたプロジェクトとして日本の地方公共団体の最小単位である”村“を題材にした作品になります。
明治の市制町村制の施行前には、日本全国に58,719の村がありました。しかし昭和、平成の大合併を経て現在村の数は183となりました。47都道府県の13県で村が消滅し、12府県で村が残りひとつとなったのです。福田はその中の宮城県大衡村を訪ね“村“の固定観念が大きく崩れたのをきっかけに、写真による12村の物語を表すプロジェクトを始めました。宮城県大衡村、富山県舟橋村、千葉県長生村、埼玉県東秩父村、神奈川県清川村、京都府南山城村、大阪府千早赤阪村、島根県知夫村、鳥取県日吉津村、和歌山県北山村、徳島県佐那河内村、大分県姫島村。福田はこれらの村々の議会、村長、役場の職員や、風景、宗教、四季、独自の行事などを撮影し、村の共通点やユニークさを探りながら記録しました。
今回出品する「議会」は、12の全ての村で議長席から議員を撮影するという構図をとっています。「村長」は12人の村長のポートレイトです。私たちは過疎化や集落の衰退などの課題を抱える“村”というネガティブなイメージを持ちがちですが、福田は自立可能な豊かさを持ち独立した共同体の元となる”村”の現実を写真によって記録し、村のイメージの再構築を試みます。

福田 龍郎
1975年東京生まれ
1998年多摩美術大学美術学部油画専攻卒業
2000年多摩美術大学大学院美術研究科油画専攻修了
2001年ベルリン芸術大学造形学部留学 [-’03年]
2005年ポーラ美術振興財団若手芸術家在外研修助成によりワルシャワ、ベルリンに滞在[-’06年]
<個展>
2018年 「村の記憶」大衡村役場ギャラリー(宮城)
2016年 「ただひとつの村」大衡村ふるさと美術館(宮城)
2013年 「Solo」プラザ・ギャラリー (東京) 
2012年 「Beyond」void+ (東京)  
2008年 「What Have We Found」void+ (東京)  
2005年「Ironia Widzenia」Malaギャラリー ZPAF-CSW (ワルシャワ)
<グループ展>
2015年 「VOCA展2015」上野の森美術館 (東京)  
2009年 「堂島リバービエンナーレ」堂島リバーフォーラム (大阪) 
2008年 「Singapore Biennale 2008」シティーホール (シンガポール) 
2007年 「Out of Berlin…pass the picture」ゲーテインスティテュート (ベルリン) 
2006年 「El126671859JP」ギャラリームラタアンドフレンズ (ベルリン) 
2003年 「Nebeneinander」ギャラリー バラック (ベルリン) 
2002年 「Wundermaschine」ブラウンシュヴァイク写真美術館 (ブラウンシュヴァイク) 
    「Sir」プロジェクトルームSub 11 (ミュンヘン) 

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