古賀飛 「Der Teil und das Ganze」ギャラリイK

古賀飛 「Der Teil und das Ganze」ギャラリイK

名称:古賀飛 「Der Teil und das Ganze」ギャラリイK
会期:2023年3月6日(月)~2023年3月11日(土)
開館時間:11:30 〜 18:30 土曜日は17:00まで
休館日:日曜日
入場料:無料
会場:ギャラリイK
住所:〒104-0031 東京都中央区京橋3-9-7 京橋ポイントビル 4F
TEL:03-3563-4578
URL:ギャラリイK

古賀飛の作品世界の原点には、彼がまだ学生だった頃の一つの体験があります。山間深く一人でテントを張った夜、彼の意識は日常の思考や習慣から解き放たれていきました。
「見上げる空、星、山、川、動物の気配。私は、それらと等しく、ただそこにいた。感覚は、まるで、外部のそれら(あらゆるもの)と同期して、直接に伝わり、体を震わせる。私は、石ころのように、一切の自由を放棄する。眠りはやってきて、私を、その場に相応しい存在へと変えた。」
古賀のインスタレーション作品に一貫して現れる、着彩された紙を折って造られる正六面体。その手のひらにのるサイズのキューブたちは、その時々にしつらえられた構造体の内外に、置かれます。キューブとしての性質と構造体との関係は調和を前提としておらず、むしろしばしば何らかの不安定や緊張をともないながら、結果として一つの「場」を作り出します。それは古賀の捉えるこの世界の姿と言ってもいいでしょう。「私」も「外部(あらゆるもの)」も、すべてがただそこに在るということへの奇跡のような気づき。その残響は繰り返し生まれでるキューブの内に、外に、その周囲の広がりにこだましているようです。

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