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巨大神樹 2007.04.09更新
四川省三星堆遺跡出土
青銅、高384.0cm,台座径92.4cm
全高384メートルという、中国青銅器時代を通して単独の遺物として最大規模を誇るのがこの神樹である。下の台座が山を表現しており、神樹は山の頂にに立っていることになっている。時は3段からなり、それぞれの段で3木の枝が伸び出ている。そして、枝という枝には青がつき、その上に鳥が頭をもたげて颯爽と立っている。全部で9羽の鳥がいることになっているが、幹の先端も大きな蕾になっており、その先は欠落しているためにかつて鳥がいたかどうか不明である。なお、幹から頭を下方に向けて降りようとした龍が見える。この「神樹」は『山海経』という古典に登場する「扶桑(または若木)」に比定されているが、文献記録と考古学遺物が一致するモデルケースとして知られている。文献では、「扶桑」は十の太陽が宿るところであり、太陽はそこから鳥に乗って順番に空へ巡同に出かけることになっている。丸い太陽を青銅で表現することは難しかったため、三星堆王国の職人たちは鳥でもって太陽の存在を暗示するという手法を取ったのであろう。そして、かりに神樹の頂上に鳥がもともとなかったとすれば、その鳥は太陽を背負って太空へ昇っていったと解されてもおかしくなかろう。この神樹は古代神話との接点を雄弁に示すことでその価値を限りなく高めている。出所:『三星堆』
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