考古用語辞典 A-Words

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金獣 2007.07.30更新

金獣

【和:きんじゅう
【中:Jin shou
秦・漢・三国|金銀・玉器>金獣

前漢時代
1982年江蘇省盱眙県南窯庄穆店窖蔵出土

高さ10.2cm 長さ17.8cm 重さ9000g
南京博物院蔵
この金獣は黄金製で重さ9 kgにも達し、これまで中国で考古学的に発見された金製品のなかで最も重いものである。金獣は身体を巻きながら地面に臥せており、首輪がつけられている。身体に不規則な円点紋があり、明らかに飼いならされた豹を表わしたものである。漢代には宮中の庭で馴豹が飼われていたという。そして記録によると、前漢の武帝が亡くなった時に、その墓に豹が副葬されたという。また、北京市豊台の大葆台漢墓でも豹の骨が発見された。虎や豹のような猛獣は漢代の人々にとって聖なる神獣であり、九関を守り、悪魔を鎮めることができると信じられていた。湖南省長沙市馬王堆の前漢墓から出土した帛画にも虎と豹が天門を守る姿が描かれている。半球形に鋳造されているのは座るときに蓆の隅をおさえるためである。なお、金獣の身体に「黄六」という文字が刻まれているが、「黄」とは黄金を意味し、「六」とはこの製品が同類製品の中で六つ目であることを表わしていると思われる。出所:『中国の金銀ガラス展』

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