清(同治期)
同治帝の皇后が大婚時に着用した明黄色の繻子地の朝服
衣服類
総丈139cm，両裄172cm，袖口20cm，裾幅115cm
北京故宮博物館蔵
明黄色の朝袍は，清朝の皇后の礼服の一種で朝褂の下に着用しました。元旦・万寿・冬至という三大節の朝賀以外では，祭先祭の祭祀と〔皇后が自らおこなった蚕を養う儀式〕にも皇后は朝服を必ず着用していました。この儀式は清朝祭祀の中で，皇后が直接執りおこなった唯一のものです。この朝袍は明黄色の繻子の表地に，彩雲，金龍，蝙蝠，および海水と江崖を刺縮しています。この朝服に刺繍されている紅色の双喜字から， この袍は皇帝の結婚時に皇后が着用する朝服といえます。皇后の朝袍は左右が裾までまっすぐな直身式の袍で， 丸首で襟がなく，肩飾りがりがついています（刺繍された文様は整然としており，暈繝彩色は調和がとれています。清朝同治期の高度な刺繍技術を示しています。出所：『紫禁城の后妃と宮廷芸術』

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