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黄金の杖(三星堆遺跡) 2007年08月30日(木)更新

黄金の杖(三星堆遺跡)

【和:おうごんのつえ
【中:Huang jin guai zhang
殷・周時代>三星堆遺跡|金銀・玉器>黄金の杖(三星堆遺跡)

三星堆遺跡出土

長143.0cm
三星堆博物館
三星堆の金器は、段周期のものとしては驚くほど豊富で多様、その加工技術fの高さも特筆に値する。その中でも、この金製品は、その最高の水準を示している。
出土時には、この長い金器の中に炭化した木材が一部に残っており、芯の部分が木製品であることがわかった。また、一号坑の中では、この金製品から20センチほどのところに龍形の器物が置かれており、その状況から、これらは黄金に包まれた杖とその上下を飾る器物と判断された。
この金製品は、長い金の地金を叩いて伸ばし、その上に図案を施し、直径3センチほどの円い棒を包んだものである。
図案は、杖の上部の3分の1ほどのところまでに施されている。 上段は、鳥を飾りとした弓矢が魚を射ぬいた図が4組あり、矢は羽根の‐枚一枚、魚は鱗や尾ひれに至るまで克明に刻まれている。古代の蜀には、「柏灌」に続く三代目の王として「魚鳬」という名の王のいたことが伝えられているが、鳬は水鳥のことであり、この魚と″鳥とを一つのモチーフとした図案は、これと関係があるのかも知れない。杖の頭と石突きとに龍形の飾りがあるのも、王者の所持するものとしてふさわしい。下段には、のこぎり歯状の冠と三角形の耳飾りをつけ、大きく口を開けた二つの人面が刻まれている。この人面の表情からも、この黄金製品がこの地で加工されたものであることがわかる。出所:『三星堆』

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