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玉鉞(良渚文化・3点) 2007年10月01日(月)更新
新石器時代・良渚文化・前3500~2500年頃
1986年浙江省余杭県反山20号墓出土
玉
鉞長16.7cm、刃幅8.2cm、厚0.8cm
浙江省文物考古研究所蔵
中国では、大型の斧は武器でもあり、また斬首刑を執行する刑具でもあった。このため、斧は将軍の権威の象徴ともなった。斧で敵を討ち、また味方でも命令に従わないものを死刑にできる、という意味である。権威の象徴である大型の斧を、特に「鉞」という。
権威の象徴としての鉞はいつ生まれたのであろうか?商周時代には青銅で大型の斧が作られているが、これらを鉞と呼ぶべきことは異論がない。近年、良渚文化の墓から、玉製の斧が出土することが知られ、権威の象徴としての鉞が、良港文化の段階ですでに生まれていたと考えられるようになった。本作品はその一例である。
長さ約70cmの1本の木製の柄に付けられていたようであるが、発掘されたとき柄は腐って無くなっていた。柄の上端と下端にそれぞれ飾りが付く。斧の身の側面に、他の玉器と同様の細かい紋様を表わしたものも知られており、本作品は良渚文化の玉鉞としてはやや質素な部類に属する。なお、良渚文化の玉器は本来は半透明感のある緑色であったが、長く土中に埋もれている間に表面が変化して白色になってしまったとする説がある。出所:「中国国宝展」
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