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方鼎 2007年10月05日(金)更新
青銅
高42.3cm
1976年河南省安陽市婦好墓出土
商時代・前13~12世紀
中国社会科学院考古研究所蔵
鼎は足付きの鍋で、肉などを煮る容器である。普通は円形で足は3本であるが、長方形で足が4本のものを特に方鼎と呼ぶ。婦好墓からは鼎が31点発見された。この方鼎はその1つであるが、もう1点大きさも紋様も,ほぼ同じ方鼎が出土している。両側に小さな龍を従えた饕餮をそれぞれの面に表わす。足は平たく、龍の形をしている。耳には1対の龍紋が対称的に表わされている。器の四隅と各面の中央には稜飾(器の稜などに付けるヒレ負何り)がある。内底には「婦好」の銘文があったと思われるが、現在は完全には残っていない。饕餮とは『呂氏春秋』に現われる怪神の名である。末代の学者は商周時代の青銅器に現われる獣面のような紋様をこの怪神を表わすと解釈した。この考察は現在では正しいとは考えられないが、この紋様が何を表わすかの定説がないまま、紋様の名称としては定着している。いずれにしてもこの時期にもっとも重視された紋様であり、人々の精神生活に大きな位置を占めていたことは疑いない。最近では天帝を表わすという説もある。 出所:「中国国宝展」
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