考古用語辞典 A-Words

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釈迦如来立像 2007年10月17日(水)更新

釈迦如来立像

【和:しゃかにょらいりゅうぞう
【中:Shi jia ru lai li xiang
晋・南北朝|石器・ガラス>釈迦如来立像

砂石
高158cm
1954年四川省成都市万仏寺址出土
梁・中大通元年・529年
四川省博物館蔵
 内衣を偏袒右肩(右肩をあらわにする着方)に着け、その上に大衣を通肩(両肩を覆う)にまとい、両足を開き、右膝をわずかに曲げて立つ。衣は体に密着し、階段状に細く表わされた衣紋線は等間隔に規則正しく刻まれ、左側では垂線、右側ではU字型にカーヴさせる。このような表現の底流には、インド・グプタ朝のマトゥラー仏があるが、それ以外にガンダーラ仏や、南インド、東南アジアで流行した偏袒右肩の如来像の影響などを指摘する意見もある。6世紀の中国仏像の様式に入りこんだ多様な外来の要素は、当時の国際交流の様子を映し出している。また、当時の中国国内での様式展開について、南朝の中心である東の建康(南京)でインド風仏像が流行しており、その影響を受けて西の成都でこうした仏像が作られたとする説と、西方から中国へ伝わった様式が成都で結実したとする説とがある。南朝における文化的主導性という点では、当時の都である建康の重要性が第一に考えられるべきであるが、現存作例が必ずしも多くない現在の状況では、必ずしも意見の一致をみていない。背面の銘文から、道猷をはじめとする人々が造像した釈迦像とわかる。また「安浦寺」という寺名がみえる。この銘文を根拠に万仏寺の前身が安浦寺であったとする説ともあるが、この像がのちに万仏寺へ移された可能性も残されている。 出所:「中国国宝展」

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