白磁刻花牡丹文盤　2008年12月27日更新

定窯
北宋時代11～12世紀
口径：18.8cm
浅く平らな盤に低い高台が削り出されている。「伏焼」のため口縁には金属の覆輪がかかる。純白の素地全面に施されている牙白色の透明釉は、高火度釉の技術の完成された例の一つといえる。釉は酸化マグネシウムを含んだ石灰釉で、これによりこの独特の透明でなめらかな釉が得られる。内面の見込みに片切彫りと線彫りを用いて大柄な牡丹の花を一輪あらわしており、口縁には雷文がめぐっている。このように一つの主文様を用いるのは北宋時代ではよく見られる様式である。雷文帯は同時代の織物の文様にもよく用いられているが、陶磁器では型押し文様の器に多く、彫り文様の作品に用いられたこれは珍しい例といえよう。出所：中国陶磁の至宝-デイヴィッド・コレクション
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