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ウイグル族刺繍帽 2009年1月12日更新

ウイグル族刺繍帽
【和:ウイグルぞくししゅうぼう
【中:Wei wu er zhu ci xiu mao
面白テーマ|絹・衣類|>ウイグル族刺繍帽

ウイグル族の刺繍を施した小振りの帽子は,長い伝統と独特の風情がある。この帽子は広く盛名を馳せており, ウイグル族の老若男女に愛用されている.刺繍に長じたウイグル族の娘たちは,繻子,緞子,ベルベット.綿布に, たいがいは黒か紫を地色として,金や銀の色糸を使い,実にみごとな図柄や模様を刺す。出来あがりはエレガントで, しかも華麗である。
帽子の図案は四面を対角線で分け.ほとんどが幾何学図形からなっている.帽子のてっぺんと縁の四つの花はみな対称的になっている.刺し方には平繍,打字.十字.クロスステッチなどがある.型は円形と四角いものがあり, もっとも古い伝統的なのは「拝丹姆多帥」と呼ばれる刺繍帽である.これは珍しい果物のタネである拝丹姆を主題として,帽子の縁に透し模様を入れた古風な落着いた感じのするもので,生活を楽しむウイグル族のおおらかさとすばらしい理想を表わしている。「奇依曼」はウイグル語で花が咲きほこることを意味するが,「奇依曼」帽はその名のとおり,カラフルな華やいだ感じのもので,若い人がよくかぶる。娘たちがお気に入りの「其琳塔葉千多帥」は,色あいが鮮やかで.コントラストがはっきりしている. クチャのクロスステッチ刺繍帽は,色あいの沈んだもので,また格別の趣きがある.トルファン, ハミー帯でよく見うける「夏帥克」帽は, 形が小さくて,平たく,赤い絹糸で布の上にクロスステッチをしてつくったものである.ウイグル族の女性は白いスカーフをよく巻くが,帽子をスカーフで留めて斜めにかぶる人もおり, これも風情があってよい.
近年.カシユガルの刺繍帽には綿の実.麦穂.歯車などの図柄や模様が新たに加わり,色彩も豊か―つくりも精緻で, ウイグル族に大いに受けている、これらの民芸品は,実用性が高いだけでなく,人びとの目を楽しませ,暮らしに彩りをそえている.出所:中国民族服飾1981
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