考古用語辞典 A-Words

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東郷族服飾 2009年1月17日更新

東郷族服飾
【和:トンシャンぞくふくしょく
【中:Dong xiang zhu fu shi
面白テーマ|絹・衣類|>東郷族服飾

東郷族はおもに甘粛省臨夏回族自治州内に住み,人口約19万人で,その半数以上がトンシャン族自治県に集居し,その他は和政県と臨夏市に散居している。 トンシャン族の女性の服装は,多くが黒に近い藍と濃紺の綿布でつくった衣服である。娘たちは赤や緑を好んで着,右脇合せのゆったりした上衣は膝まで達し,袖の長さは手首までで,袖口は約14cm.上衣の外に膝まである布の胴着を重ね着することもある。下は足の甲まで達するズボンをはく.厳寒時には毛皮の裏をつけた上着を着ることもあるが,ふつうは綿入れの上衣とズボンで,仕立ては単衣と同じである.結婚のとき,花嫁はスカートをはくか長衣を着る。
かつてトンシャン族はイスラム教を信仰していたため, その宗教的な影響で,女性は「蓋頭」と呼ばれる日本のお高祖頭巾ふうのもの,(アラブ人イスラム教徒のベールに相当)をかぶる習慣がある。これはふつう腰までたれ,髪をすっかりおおい,顔だけをのぞかせるようになっている。ふつうは外出のときだけ蓋頭をかぶり,家のなかでは手織りの略帽をかぶるが,なかには家の内と外を問わず蓋頭をかぶる人もいる.蓋頭は緑,黒,白の三色あり,女の子は7, 8歳になると緑の蓋頭をかぶり始め,嫁いだあとは黒,年をとってからは白の蓋頭をかぶる.
ヘアー・スタイルは,幼い女の子は頭の周囲の髪を剃って,真ん中から両方に分け, 二本の小さなお下げを結う.8歳になると髪を伸ばしはじめて,一本のお下げに編む,結婚後は髷を結って,やわらかな帽子をかぶり,その上から蓋頭をかぶる。 女性のはく靴下はみな自分で黒布をつかって縫ったもので,靴はほとんどが黒色であるが,若い女性は靴先にいろんな花模様を縫いとる.娘たちは銀の耳輪や腕輪をつけるのを好み,瑪瑙や真珠などの飾りをつける人もいる.
男性の服装は地元の漢族とほとんど変わらない.寒いときには羊毛を裏がえしにした上衣を着,老人のなかには綿入れの長衣を着る者もいる.男のズボンは黒,やや濃い藍色の布などを使うほか,自分で粗い毛を織った褐子を使って仕立てる。褐子にはとび色,クリーム色,黒,白の4種があり,いずれも羊毛そのものの色で,丈夫でもちがいい。男は黒ないし白の平たいやわらかな帽子をかぶることが多い。出所:中国民族服飾1981
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