赫哲族服飾　2009年1月19日更新

中国東北辺疆の松花江，黒竜江，ウスリー江沿いと完達山一常に分布する赫哲族は，中国の少数民族のなかでも人口がもっとも少なく，わずか8百人あまりで，漁業と猟に長じている．ホーチォ族男女の服装はほとんど同じで，女性の上衣は膝より長く，前掛けをしめる人もいる．服にはさまざまな色あざやかな絵柄を刺繍する．踊るとき，娘たちは縁どりや花柄のついた，白，淡黄，黄，赤など色とりどりの長衣を着て舞い，きらびやかである。漁猟をなりわいとするホーチォ族は，かつては魚や狍（鹿の一種），鹿の皮をなめして衣服を縫製した．生活の変化したいまでは，絹や木綿の衣服を着るようになっている。 ホーチォ族たちは自分たちの生活を美しく装うことがうまく，服や靴，帽子などの伝統的な民族紋様に工夫をこらす．着物の衿，前はし，袖，ズボンの筒の部分，前かけ，靴，帽子，ふとんの中央や隈，煙草入れなどに，巻き雲，草花，昆虫，鳥獣など手のこんだきれいな絵柄を縫い取りする。図柄は整っていてしかも対称的になったものを好む．こうした図柄はふつう紙をいくつか等分に折って紋様を切りこみ，それをひらいて対称的な図柄をつくる．その切り紙を，色を染めた布や皮にはりつけ，型どおり切り取って色糸で服やふとんに縫いつける。また切り取った図柄の下にいるんな色の布をあてて，彩色をいっそう豊かにすることもある。服やふとんの図柄は布でつくることが多いが，色を染めた魚皮でつくることもあり，細工は細かく，独特の味わいを具えている。出所：中国民族服飾1981
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