考古用語辞典 A-Words

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孔侍中帖 2009年3月8日更新

孔侍中帖
【和:こうじちゅうじょう
【中:Kong shi zhong die
隋・唐・五代|彫刻・書画|>孔侍中帖

王羲之筆
一幅
紙本搨摸
縦24.8 横42.8
唐時代・七~八世紀摸
東京・前田育徳会
 王羲之(三〇三~三六一)の尺蹟を内府において搨摸した摸本で、もとは巻子本であったが、現在は軸装に改められている。全九行からなり、帖中前半の三行が一通の尺牘をなし、帖中の句から「真禍帖」と呼ばれている。後半の六行は、かつては前の三行が「孔侍中帖」(九月十七日帖)、後の三行が「憂懸帖」とみなされていた。しかし江月宗玩(一五七四~一六四三)の手控え帳『墨蹟之写』に、もとは「後問」の二字が行末に位置していたと記録し、「後問」の二文字が裁断されていることは、現状からも確認できることから、この六行で一つの尺牘と考えられる。ちなみに『墨蹟之写』によると、本作の前には『二王書語』に見られる「群従彫落帖」の一節に相当する七行分かあったことが記されており、少なくとも元和二年(一六一六)の時点では、「孔侍中帖」の冒頭「真鍋帖」の前に、「群従彫落帖」が接していたことが知られる。「喪乱帖」同様、奈良時代に日本に将来され、東大寺に施入された王羲之帖の一つで、桓武天皇(七三七-八〇六)が借覧し、返却時に「延暦勅定」の朱文方印が押された。原本の渇筆や虫損部まで、きわめて精緻に写しとったもので、王羲之の書風を類推する上で最も信憑性の高い資料である。出所:書の至宝-日本と中国2006
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