飛青磁花生(国宝)　2009年3月20日更新

龍泉窯
元時代・13～14世紀
高さ：.27.4cm
住友グループ寄贈
器表に鉄斑を散らし、その上から青磁釉をかけて焼成したもので、元時代の龍泉窯で盛んに行われた。日本では「飛青磁」と呼ばれ、特に茶人に好まれた。本器はその中でも釉色・鉄斑の現れ方ともに優れた作例のひとつである。この瓶は俗に玉壺春（ぎょっこしゅん）と呼ばれる器形である。ほっそりした頸と豊かに膨らんだ胴部が好対照をなして、見事な均整美を見せている。高台は畳付から5ミリほど釉を削っており、露胎部は濃い赤褐色となっている。鴻池家伝来品であり、類品がイギリスのヴィクトリア＆アルバート美術館とスイス、バウアー・コレクションにある。
大阪市立東洋陶磁美術館所蔵
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