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ファテープル・シークリー(インド世界遺産) 2009年3月24日更新

ファテープル・シークリー(インド世界遺産)

【和:ふぁてーぷる・しーくりー
【中:
面白テーマ|世界遺産|>ファテープル・シークリー(インド世界遺産)

世継ぎに恵まれなかったアクバル帝は、アーグラの南西220kmほどにあるシークリー村に住む聖人シュイク・サリーム・チシュティのもとへ子宝祈願に訪れた。聖人は「5年以内に3人の男の子を授かるだろう」と予言。その言葉どおり、皇子サリームをはじめ次々と男児に恵まれた。アクバル帝は大いに喜び、1571年この地に都を築いた。その後、ジェラート地方を制圧した記念として、ファテープル(勝利の都)と名づけられた。
アクバル帝は、自らの権力の安定と領土統治のために諸宗教融和政策を実践していたが、この都の建造物はまさにその反映であった。モザイクの壁面が美しいジャマー・マスジト(金曜礼拝のモスク)や、柱と屋根だけでできたパンチ・マハル(五層の宮殿)などは、イスラム建築とインド古来の伝統技術の融合が顕著である。ジャマー・マスジト内には、すべてが白大理石でつくられた聖人シェイク・サリーム・チシュティの墓廟があり、赤砂岩のモスクの中でひときわ映える。
1585年、この新都城は水利の悪さが原因で放棄されることになった,およそ5年をかけて建築された都城は、遷都からわずか14年間使われただけで、役目を終えた。アクバル帝の去ったファテープル・シークリーは廃墟となり、そのためと時の建造物が今日まで無事に残ったというのは皮肉なことである。出所:世界遺産の旅
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