イエローストーン（アメリカ合衆国世界遺産）　2009年4月8日更新

ロッキー山脈の中央部に位置するこの地には、巨大な火山があった．60万年前の大噴火によってカルデラができ、そこに水がたまったのが現在のイエローストーン湖である．マグマが地下約4800mと十比較的浅い所まで迫っているため、熱水現象の世界一の集中地域となっている。公園の象徴であるオールド・フェイスフル・ガイザーをはじめとする間欠泉、噴気孔や石灰が凝固してできたテラスなど、国内の熱水現象は1万を教える。
変化に富んだ地形をもち、40kmにわたって深さ300～460mの峡谷が続くかと思えば、ゆったりと川が蛇行する大平原が広がる。多彩な環境は、グリズリー、ヘラジ力（ムース）、アメリカバイソンなど大形動物にとっての、北米大陸でも数少ない聖域となっている。
1872年に成立した世界初の国立公園は、1995年には危機に瀕する世界遺産に登録された。かつてオオカミ（グレイ・ウルフ）が生息していたが、害獣として殺され、1940年代に一度は絶滅した。ところが、オオカミがいなくなったことでヘラジカの数が増えすぎ、生態系に狂が生じた。そこで、1995年にカナダから8頭のオオカミが移入され、かつての生態系を復活させようという試みがなされている。この実験の今後が注目される自然保護公園でもある。出所：世界遺産の旅
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