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ピサのドゥオーモ広場(イタリア世界遺産) 2009年4月17日更新
【和:ピサのドゥオーモひろば】 |
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ピサといえば、なんといっても有名なのが「斜塔」、しかし、ここが世界遺産に登録されているのは、なにもその奇観(?)ゆえではない。斜塔も含め、ドゥオーモ広場を構成する4つの建築物群が、イタリアのロマネスクとゴシックの建築様式を代表する傑作だからである。
まず、白亜の大理石でつくられた「ドゥオーモ(大聖堂)」。4列の列柱で飾られ、入口扉のブロンズ浮き彫りはイタリア・ロマネスク彫刻の代表作である。着工が1063年、ロマネスクにしてはかなり早い時期で、この後イタリア各地に伝播する。その正面にある円形の建物が「洗礼堂]。 12~14世紀にかけてつくられ、1階部分がロマネスク、上部がゴシック建築である。その横の本立の中に建つ「カンポサント]は、回廊つきの美しい中庭をもった納骨堂で、墓所。館内には古代ローマを中心とした石棺コレクションもある。そして、大聖堂の背後にそびえるのが「鐘楼」、ピサのシンボルである斜塔だ。1174年に着エし、14世紀半ばに完成。だが、3層まで工事が進んだ段階で地盤沈下が起こり、傾き始めた。そのために高さは100mになるはずが、55mにとどめられた。列柱を配したら層の回廊が織り成す建築美は、皮肉にも傾くことでらせんにも見えて一層美しい。
これらの華麗で豪華な建築群は、ピサが海洋王国として、地中海をまたにかけていた時代の、莫大な富の結晶である。ビザンチン風のモザイクや、イスラム様式のとがったアーチなどがその証拠。「海辺の町でもないのに」と、不思議に思うが、実は当時ピサは海岸にあったのだ。 13世紀半ばにジェノヴァとの海戦に大敗を喫して衰えた後、海岸線は少しずつ土砂で埋まっていったのである。出所:世界遺産の旅
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