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エル・エスコリアール修道院(スペイン世界遺産) 2009年4月20日更新
【和:エル・エスコリアールしゅうどういん】 |
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エル・エスコリアールとは「岩屑の山」という意味である。東西206m、南北161mという広大な敷地に72mの鐘楼が2つ、55mの塔が4つ、窓の2600、ドアの数1200、中庭が16もある、とてつもない大きさの建物が計画されたため、資材の石がさぞやゴロゴロとあるだろうということで呼ばれた愛称なのだ。正式にはサン・ロレンソ修道院という。 1557年、フランス軍に対する大勝利で初陣を飾ったフェリペ2世が、8月10日の守護聖人サン・ロレンソの御加護があったと信じ、この聖者に捧げるために建立した。
フェリペ2世は敬虔なクリスチャンで、生涯を徹底してカドリック擁護に努めた。そのため、この修道院は、王家の離宮と歴代王の霊廟を合体したものとしてつくられた。ミケランジェロの下でバチカンのサン・ピエトロ大聖堂の建設にも携わった、ファン・デ・トレードが建築を担当、彼の死後はファン・デ・エレーラが引き継ぐ。非常に簡素なその建築は、華美を嫌ったフェリペ2世の要求。
同時代の装飾過剰なプラテスコ様式に対し、この厳格で古典的な建築様式は、「エレーラ様式」としてスペイン・ルネサンス様式の開花を促した。 内部は、外観とは逆に絢爛たるフレスコ画が各部屋を彩る。ただフェリペ2世の寝室と書斎は質素だ。彼は、晩年のほとんどをここで修行僧さながらに過ごし、政務もここで執ったという。出所:世界遺産の旅
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