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ミディ運河(フランス世界遺産) 2009年4月26日更新
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トゥールーズから地中海に面するトー湖を結ぶミディ運河は、南フランスの経済成長に大きく貢献した。この運河はトゥールーズでガロンヌ川につながり、地中海と大西洋を結ぶ重要な交通路の役割を果たしたのである。運河建設の提案・指揮をしたのは、徴税使ピエール・ポール・リケで、私財を投じ、情熱を傾け建設に当たった。全長240kmの主幹部分と支流から構成され、合わせて360mにおよび、水門が103設置されている。工事は1666年から始まり1681年に完成したが、残念なことに、リケはその半年前に他界していた。完成はリケの息子の手になる。その後、運河周辺で水害が発生したため、補修工事が行われ、1694年に工事は最終的に完了した。
運河は、随所に当時の土木技術の水準の高さを示している。山間にいくつかの人造湖をつくり、不可能といわれた海抜189mに水を引くことを可能にしたことや、高低差のある部分をスムーズに船を通すための水門のシステムには、17 世紀の最先端の技術が駆使されている。リケは機能面ばかりを重視せず、景観にも腐心した。運河に沿って4万5000本の樹木を植えたのである。19世紀末、 ミディ鉄道の開通で交通路としての役目は終えたが、周囲の自然と調和した運河は当時と変わらず、今日も多くの観光客の目を楽しませてくれる。出所:世界遺産の旅
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