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イヴァーノヴォの岩窟教会(ブルガリア世界遺産) 2009年5月10日更新
【和:イヴァーノヴォのいわくつきょうかい】 |
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ブルガリア北部、ルーマニアとの国境にほど近い所を流れるルセンスキー・ロム川。その両岸に高さ50m以上の断崖が続き、いくつもの洞窟がある。その洞窟の中に、世俗を離れて隠遁生活をおくる、修道士たちが住んでいた。
イヴァーノヴォの洞窟に、13世紀半ばに修道士ヨアヒムが建てた最初の教会が、「主の渓谷聖堂」と呼ばれる教会である。天井には「キリストの受難」が、壁面には聖人たちを描いたフレスコ画がある。
ブルガリア正教会がギリシア正教会から独立し、ヨアヒムが初代総司教に就任すると、岩窟教会には上流階級の人びとや、賢人たちが訪れるようになった。巡礼者の数も増えて、ブルガリアを代表する。聖地となり、岩窟教会は拡張されていった。300を超す礼拝堂や聖堂がつくられ、 タルノヴォ派と呼ばれた画家たちによって、フレスコ画が描かれた。 しかし、14世紀のオスマン・トルコ軍の侵攻で、イスラム勢力の支配下に入ると、岩窟教会は放棄された。風雨にさらされ、現在では、当時の3分の1程度の壁画しか残っていない。
出所:世界遺産の旅
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