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(イ+朕)匜 2009年8月16日更新
一級文物
西周時代
全高20.5cm・腹部全長17.5cm・腹深12cm・重量3.85kg
陝西省岐山県董家村出土(1975年2月)
岐山県博物館蔵
匜は手や顔を洗う際に水を注ぐ器である。『左伝』に「奉?沃盥」とあり、匜を参奉げもち水を注ぎ手や顔を洗わせることである。この?は?という人が作ったものである。真直に伸びた流の幅は広く、虎の頭をつけた蓋をもつ。舌を曲げた獣首の把手がついている。四足は羊締め形に作る。頸部は帯状の竊曲紋と弦紋が施されている。造形的に極めて優れている珍品であり、素朴な美しさを見せている。腹式と蓋の内側に157字の銘文がある。それは当時の裁判資料として貴重なものである。「某年三月甲申の日、周王は莽上宮に在り。伯揚父が判決を下し、判決文に言うに牧牛、汝は責を受けるべきである。汝は先の誓言にそむいた上、上司を誣告さえした。現在、汝は誓言を守り、嗇地へ行って師(イ+朕)に会い、五人の奴隷を返還しなければならない。汝の罪に照らして本来なら鞭打ち一千と、いれずみの刑に処すべきところであるが、寛大な処置によりいれずみの刑は減ず。さらに大赫によって鞭打ち五百と罰金銅二百(漢代の125斤=21.8kgに相当)を課す。伯揚父は再び牧牛に誓を立てさせ、もし、師(イ+朕)が汝に所定の刑を執行せよと言ったら寛赫はとり止めにすると言った。牧牛は誓いを立てた。 これによって銅を得た(イ+朕)はこの匝を作り記念とした」とある。出所:中国陝西省宝鶏市周原文物展
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