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サキャ派ラマ ソナム・ルンドゥブ 2009年10月9日更新

サキャ派ラマ ソナム・ルンドゥブ

【和:
【中:
面白テーマ|彫刻・書画|>サキャ派ラマ ソナム・ルンドゥブ

チベット中央部、おそらくツァン地方
16世紀中期
真鍮;銅・銀・トルコ石象嵌
高19cm
ツィンマーマン・ファミリー・コレクション
台座前面にある2行の銘文からこのラマ像は、ムスタンのロウォに住んでいたソナム・ルンドゥプ(1456-1532)であり、像の施主は地方貴族のポンドゥン・ドゥルマ一族であるとわかる。銘文には「オーム!すべてがうまく行きますように。私たちポンドゥン・ドゥルマ一族の男・妻・従者たちのすべてが、身口意を捧げて、生きるものの守護者ソナム・ルンドゥプに謹んで帰依します。願わくはソナム・ルンドゥプによって私たちのすべてに最上の成功がもたらされますように!」とある。
 この作品は普通ないほど色彩に満ちたラマの彫刻である。顔面だけでなく、彼の着る衣の花模様にも、銀や銅の見事な象嵌が施されている。左手の掌にはトルコ石の装飾がある渦巻状の火炎宝珠(チベット語でgakyil)を載せ、右手は与願印を結んでいる。左右には自然な感じの蓮があり、それはインド・パーラ朝のスタイルを思わせる。茎・葉・曹・開いた花とその上に載っている本や今は壊れている剣は現実的にあらわされている。衣は身体に ぴったりとして、整然と着せられており、彼の身体にがっしりとした量塊感を与え、両足の上に流れる衣には、優雅で自由だがやや停滞した曲線美のリズムが感じられる。  様式的には、この像の柔らかな自然主義と桐密な量塊感はそれよりさらに進んだ、16世紀後期の彫刻にみられるスタイルである。似たスタイルと作期のこのラマの像がもう1体、エッセン・コレクションのなかにある。出所:天空の秘宝チベット密教美術展
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