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普賢菩薩 2009年12月12日更新
敦煌将来 一面
絹本著色
縦57.0 横18.5
唐時代(8~9世紀)
大英博物館蔵
Samantabhadra
天蓋の下,与願印を結び六牙の自像上の蓮台に坐す普賢菩薩を正面向きに描く。側面右上の短冊型は空白のまま残されている。菩薩は観者をまっすぐみつめるが,体はやや左を向き,肩にかかる蕨手状の垂髪,装身具や条帛等は厳格な左右相称を避け,より自然な表現となっている。この静的な菩薩の表現に対し,白象は体側を見せながら右を向き,右前脚を挙げ,鼻先を曲げるなど,縦長の画面の中に奥行と動きを暗示する大きな役割を果している。現在画面の褪色は著しいものの,蓮台には青色が使用されていたとみられ,白象の肌色の暈,菩薩の着る内衣の赤色と外衣の紫がかった赤色との対比など,制作当時の画廊ははなやかなものてあったと想像される。現状では長方形の画面を残すのみだが,当初は文殊菩薩と一対をなす幡仕立てあったとみられる。なお,普賢菩薩は,敦煌莫高高壁画中で吐蕃期以降よく描かれた題材であり,ギメー美術館に同種の作品がおる。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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