考古用語辞典 A-Words

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綾地花鳥文様刺繍袋 2009年12月14日更新

綾地花鳥文様刺繍袋

【和:あやじかちようもんようししゆうぶくろ
【中:Ling di hua niao wen yang ci xiu dai
隋・唐・五代|絹・衣類|>綾地花鳥文様刺繍袋

敦煌将来一枚
縦92.0 横24.0
唐時代(8世紀)
Textile cover with design of floral sprays and birds.
 白綾地に流麗な花唐草文様を鮮やかに繍いだした刺繍裂。元は袋に仕立てられていたものて,織耳の部分が袋の口に当てられていた。
花文を織りだした綾絹の裏に白の平絹を重ねて台地とし,繍技は前代に盛行した鎖繍を脱脚して,絹糸の光沢を充分に生かした平繍や繻子繍を主体とし,さらに小鳥には金糸の駒留,花,葉,茎の縁どりには銀糸の駒留の技法などが取り入れられている。特にここに見る平繍,繻子刺繍の繍法が,正倉院所蔵の天蓋の刺繍にみられる帛の両面に同一の文様を繍いだした「両面繍」と異なり,表の糸足が8~9 mm, 裏面の返しが1mm前後といった,いわゆる「渡し繍」になっていることが注目される。こうした繍枝の違いが軽やかな花唐草の表現を可能にしたものであろう。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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