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羅漢図 2009年12月16日更新
一幅
絹本著色
縦126.0 横61.5
元時代 至正五年(1345)
大英博物館蔵
Lohan(Arhat).
本図は十八羅漢の内,第十三尊者の因掲陀を描いたものて径異な形をした古樹に払子を手にして坐す羅漢の姿を実に大きく表現している。背景の古樹が殆んど水墨仕立てであるのに対し羅漢は鮮麗な賦彩により装飾的に描かれており水墨と著色の同一画面内における対比と共存が効果的にはかられている。本図と同じセットを成したと思われる羅漢図数幅がフリーア・ギャラリー,メトロポリタン美術館等に現存しており,フリーア本の1幅は款記が完全に削除されているものの他の作品には何れも本図と同様の元朝の至正5年2月19日の款記がある。元時代は宋時代に引き続いて羅漢図が盛んに描かれたが,その多くは例えば寧波の陸信忠に代表される様な専門的画工による工房作であったと思われる。本図も画工の工房作であろうが,その像容が現存する宋元時代の羅漢画の中で特異であることや,年記の明らかな稀有な作例であることで極めて注目される。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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