楼閣山水人物堆朱稜花大盆　2009年12月29日更新

「大明永楽年製］
銘　一枚
径35.2
明時代　永楽年間(1403～24)
Large foliate dish of carved red lacquer with　garden scene.
大英博物館蔵
　八弁の稜花形にととのえたやや大ぶりの盆で，低めの高台をめぐらしている。見込みには波文･霞文を地にして楼閣山水人物の景をあらわし，立ち上り内外面に椿･牡丹･蓮華･　梔･菊など八種の花文を配している｡底裏は黒漆塗りで，左方に｢大明永楽年製」の針刻銘が記さの五字れており，また，中央に｢内府甜食房｣款填金銘がほどこされている。この盆の作風はまさに永楽期の堆朱のそれを示しており，楼閣･岩･松といった文様などの処理はまったく同じてあるといってよい。今日，永楽年間に官営工場で制作されたいわゆる官製の堆朱器は比較的多く遺こされているが，この稜花盆にみるような大形の盆はことのほか少なく，これを含めても僅か散点しか伝えられておらず，本品はそれだけにいちだんと稀少価値の高い作品になっている。出所：大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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