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爵 2010年2月28日更新
青銅
高13.5、長14.5、底5.6×3.8
1984年、河南省僣師市二里頭出土
二里頭文化・前19-前16世紀
Bronze Jue TriPod
中国で作られた青銅器のなかで最古の一群に属する貴重な資料である。長く伸びた注ぎ口をもち、側面に把手を一つつけた平底の器で、3本の脚がある。こうした複雑な形は、N0.3などの新石器時代の土器から発展したものとみられる。火の上に置いて酒を温め、杯に注ぐ容器と考えられる。日常の食生活に用いる器具ではなく、神々や先祖の祭祀に用いられた祭器だったのであろう。
古代中国の青銅器製作技術の基本は鋳造である。この爵は、古代中国では初期の段階から、多くの鋳型を組み合わせて、一度の鋳込みによって複雑な形状の青銅器を作り上げる技術が発達していたことを示している。 現在みることができる青銅器は、青、緑、黒などの色調を呈するが、これらはいずれも錆びた結果である。青銅は銅と錫、鉛などからなる合金で、本来は金色を呈する。この爵もていねいに磨かれて金色に輝き、当時の人々に驚異と憧れの念をもよおさせたことであろう。
出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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