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四羊尊 2010年3月5日更新

四羊尊

【和:しようそん
【中:Si yang zun
殷・周時代|青銅器|>四羊尊

青銅
高58.6、口長44.4、重34.5kg
1938年、湖南省寧郷市月山鋪出土
商時代・前13-前11世紀
Bronze Zun Jar with Ram Ornaments
 紀元前13世紀以降、商王朝の青銅器を祖形としつつも、長江流域などでは個性的な青銅器が作られるようになった。この四羊尊はその典型である。基本的な形態は商王朝の尊と共通するが、前肢から頭部にかけて羊をこれだけ大きく扱った装飾は稀有である。羊の顔面の渦状文による充填、下端が巻上がる縦方向の複雑なヒレ状装飾なども、商時代の中心地にはみられない。尊の胴部には鳳凰文が、張り出した肩部の上にはN0.19のそれと類似した龍の浮彫りが鋳造されている。頸部から口縁部にかけては、急激に外反する。複雑な立体造形と器面をうめつくす精緻な文様表現をこれだけ美しく鋳上げることは至難の業である。本作は商代青銅器工芸の金字塔といっても差しつかえない。これほど完成された青銅器が殷墟ではなく、遠く離れた長江流域で生産されたことの意義は大きい。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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