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犀尊 2010年3月14日更新

犀尊

【和:さいそん
【中:Xi zun
秦・漢・三国|青銅器|>犀尊

青銅、金、銀、ガラス
高34.6、長58.1、幅21
1963年、陝西省興平市豆馬村出土
前漢時代・前3-前1世紀
Bronze Rhinoceros-shaped Zun Vessel with Gold and Silver lnlay
 たくましい犀の姿を表わした青銅器である。尊とは酒を蓄える容器。背中に蓋があり、ここから液体を入れ、顔の右側に作り出した管から注ぎ出すようになっている。とはいえもちやすいとはいえない形状であり、また器の大きさに比べて管が細すぎることなどから、この尊の用途は酒を注ぐことにあるのではなく、酒を蓄えて神前に供えることにあると思われる。
 犀は何かに気づいたのか、首をわずかに左に曲げ、眼を見開いて前方を見つめる。ガラス製の眼とかわいらしい尾が全体を引き締めている。犀をよく知るものでなければなしえない見事な表現である。顔と体の全面に、凹凸と金銀の象嵌によって、幻想的な紋様を表わしている。これはこの犀が現実の生き物ではなく、神聖な存在であることを示している。すぐれた造形と華麗な装飾が組み合わさった、古代中国青銅器中の屈指の名品である。出所:『悠久の美-中国国家博物館名品展』
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