考古用語辞典 A-Words

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祈年殿 2007.04.22更新

祈年殿

【和:きねんでん
【中:Qi nian dian
明・清|天壇>祈年殿

  祈年殿は天壇においても、最も雄大で最も華麗な建物である。想像した天までは最も近いため、昔の皇帝が天帝と「密談」をしたり、五穀豊穣を祈ったりしたところとなった。祈年殿は俗に無梁殿と呼ばれた。これは、建物の築造に大きくて長い桁や釘をいっせいに用いず、完全に28本の大きな柱と数多くの枋、桷、閂と榫に頼って一体につないだからである。祈年殿は「敬天礼神」の思想に基づいたものであるため、「天は丸いものであること」を示すように、建物は円形のものにされ、青い瓦を敷いた屋根を以つて青空を象徴させた。高さを九丈九尺にしたのは、中国では、九九は「天数」であることから由来したもの。1週の長さ30文の丸い屋根は、1カ月には30日があること示すもの。殿内の28本の楠の程のうち、真ん中の4本は竜井柱といい、春夏秋冬を象徴し、ほかに2輪に分かれた24本のうち、内輪の12本は1年に12ヵ月、外輪の12本は、1日に12の時辰(1昼夜を12等分にした時間単位)があることを示す。2輪を合わせた24本は、1年の24節気の喩えで、全部28本は28星座を示す。これに藻井を支える8本を入れた全部36本は36天罡を示し、宝頂中央の雷公柱は「天下一統」を示すものである。頭を上げてみると、雄大な雰囲気に圧倒される。祈年殿は内外とも、竜や鳳凰と極色彩の絵が施された。上層部の軒下には、竜の文様を刻し、「祈年殿」と大書した扁額がかかっている。出所:中国世界遺産「天壇」

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