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長頸瓶 2008年07月12日(土)更新
青銅
高18.2、胴径7.2
陝西省西安市臨潼区山寺地宮(開元29年(741)埋納)出土
唐時代・8世紀
錫杖とともに、慶山寺地下の舎利を安置した遺跡から発見された。細長い首と卵形の胴、そして裾広がりの圏足を備えた水瓶の一種である。作部はそれぞれ鋳造になり、胴と底板は一体成形となっている。蓋の裏側にピンセット状の金具が取り付けられており、器を傾けても蓋がずり落ちないよう工夫されているのは、この種の器の通例である。こうした水瓶は、中国では北魏時代の5世紀頃から作例が知られ、以後、唐時代の終わり頃まで、金属・陶磁の両様で制作され、実用・儀礼用のいずれにおいてもかなり広範に用いられた。胴の側面に襷がけ状に交差した帯状の部分が見えるが、これは、携行用に、紐か布をかけていた痕跡と考えられる。適度な張りをもつ曲面で構成された器形には、唐時代盛期の器物に共通する作風がはっきりと表われている。出所:『遣唐使と唐の美術』
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