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三彩女子 2009年1月28日更新
【和:さんさいじょし】 |
【中:Shan cai nu zi】 |
隋・唐・五代|陶磁器|>三彩女子 |
一九五九年 陝西省西安市中堡村唐墓出土
三彩
高45.2、幅30.0、奥行12.0
唐 八世紀
陝西・陝西歴史博物館
唐時代(六一八~九〇七年)の女性俑の典型の一つ。唐時代でも、理想とされる女性像は時とともに変遷し、はじめ細身で楚々とした風情の姿であったものが、その最盛期にあたる玄宗(在位七一二~七五六年)期頃には、この俑に見られるような、豊満な肢体をもつ女性へと嗜好が変わっていった。玄宗の最愛の伴侶であった楊貴妃の容姿が、その典範とされたためともいわれている。
丸々とした顔貌に合わせるように、髪型は平たく、髻を前へ垂らし、その一個所に褐釉の斑点がつけられる。顔には、白化粧がほどこされ、墨や朱の彩色を加えて上品な表情が形成されている。右手は肘を軽く曲げて斜め前方へ差し出し、左手は肘を曲げて上方へ差し上げるが、左手先は袖の中におさめている。藍色と褐色で彩られた上着と裙をゆったりとまとい、右肩には披帛(ショール)をかける。縦方向へ鋭く切り込まれた衣文線によって、曲面を主体とする造形が適度に引き締められている。顔をかすかに仰向けて鷹揚と立つ姿は、絶頂に達した世の泰平を謳歌し、繁栄を享受した当時の人々の心情を象徴するかのようである。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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