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端獣唐草文八稜鏡 2009年1月31日更新

端獣唐草文八稜鏡
【和:ずいじゅうからくさもんはちりょうきょう
【中:Rui shou tang cao wen ba ling jing
隋・唐・五代|青銅器|>端獣唐草文八稜鏡

陝西省西安市郊に東郊出土
青銅、鋳造・貼銀
径21.5、縁厚1.5
唐 八世紀前
陝西・陝西歴史博物館
無文に作った花形の鏡に、様々な文様を表わした銀板を貼り付けたもので、この種の鏡の遺例としては、比較的大ぶりになる。
文様は、鈕に麒麟(伝説上の瑞獣)の俯瞰形をかたどり、その周囲に展開する府草の中に、親子の獣と、後肢で立つ委の獣とを、交互に配置し、突帯の外側には、鶴や鴻などが飛び交う様を表現している。地には、極小の魚々子を隙間なく打ち込み、細緻の限りをつくしている。
銀板に打出しや刻出によって文様を表わす技法は、もともと銀器制作の常套手段であり、これもそうした銀器の手法が応用されたものといえる。異種の器物の間にも、同時代的な共通性をうかがうことのできる一例である。
中国における鏡は、すでに新石器時代終わり頃(前二五〇○~前二〇〇〇年頃)にその先蹤があり、長い伝統を誇る器物である。唐時代(六一八~九〇七年)には、円形や方形以外に、本鏡のような、花形の鏡も盛んに制作され、また、鳳凰宝相華文八花鏡双鳳双馬文鏡のような漆の技法を応用した例もある。ものの姿を写すという鏡本来の機能は、文様の表わされた面とは反対の平滑に研ぎ出された鏡面にあるが、各時代によって多彩な文様が表現された背面が、もっぱら鑑賞の対象となっている。出所:唐の女帝・則天武后とその時代展1998
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