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説文木部残巻 2009年3月7日更新
【和:せつもんもくぶざんかん】 |
【中:Shuo wen mu bu can juan】 |
隋・唐・五代|彫刻・書画|>説文木部残巻 |
一巻
紙本墨書
縦115.6 全長243.0
唐時代九世紀
大阪・武田科学振興財団
後漢の許慎が永元十二年(一〇〇)に著わした『説文解字』は、文字の構成に従ってその原義を体系的に論じた最古の部首別字書。文字構成の説明には、象形・指示・会意・形声・転注・仮借の六書と呼ばれる原理を用いて、九千三百五十三字を五百三十部に分類している,巻後に付された序文一篇を加えて、全十五篇から構成される,本巻は『説文解字』中の「木」部を抄写した唐時代の残巻で、『説文解字』木部の所収する四百二十一字のうち、百八十八字を九十三行に収める,墨界(罫線)を施し、上下を二段に分け、さらに各段を一二分して、当時の公式書体であった小篆を上段に、中段には伝統的な標音法である半切によって音を横書きに注記し、下段にその字義を説明している。文中に帝諱を避けて欠画した文字があることから、唐の九世紀初頭の書写と考えられている。
この残巻は、清の同治元年(一八六二)に莫友芝が、曾国藩の幕僚として安徽の軍中にあった際に入手したもので、宋時代の徐鉉・徐鍇の校訂本以前の姿を伝えるものとして、一躍世に喧伝されるようになった,巻後には南宋の内府の紹興印、米芾(一〇五一~一一〇七)の息子である米友仁に(一〇七二?―一一五一?)の識語をはじめ、宋、元、明、清の逓伝を示す鑑蔵印や識語かおる。のちに端方の所蔵となりたが、その歿後景賢の手を経て、内藤湖南の有に帰した。出所:書の至宝-日本と中国2006
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