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行書三帖 2009年3月11日更新
米芾筆
一巻
紙本墨書
[叔晦帖】縦24.5 横29.6
[李太師帖】縦26.0 横34.5
[張季明帖】縦25.8 横31.3
北宋時代・十一世紀
「叔晦帖」「李太師帖」「張季明帖」の三帖を一巻に合装したもので、いずれも行書を主として書かれていることから行書三帖と呼び、また真跡三帖とも呼んでいる。
叔晦帖は、米芾(一〇五一~一一〇七)が文芸同好の士であった余叔晦と別れるに及び、米芾の秘蔵の品を贈った時の書き付けである。米芾と余家とは、米芾の父の代から親交があり、本文に続けて叔晦の子と米芾の子の名前を列記していることから、三世代にわたる両家の交流を祈念したものと考えられる。署名に「黻」の字を用いていることから、四十一歳に「芾」の字に改める以前の作であることが分かる。
李太師帖は、李太師が所蔵していた晋賢十四帖の中の、晋の武帝、王戎、謝安の三家の書を取り上げて論じたものである。米芾は李太師帖の中で、武帝と王戎の書は、篆書や籀文のように古意があり、謝安の書は王献之(三四四~三八八)の上にあるといっており、二王より更に優れた晋人の書を見出し、その優れた点を会得しようとする姿がうかがえる。
張季明帖は、米芾が唐の張旭の秋深帖を人手して、張旭の書の中では第一帖であることを述べた文である。「気力復如何也」を一筆書きにしているのは、原帖の連綿に倣ったもので、晋時代にはこうした一筆書きがしばしば行なわれた。出所:書の至宝-日本と中国2006
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