考古用語辞典 A-Words

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群玉堂米帖 2009年3月11日更新

群玉堂米帖
【和:ぐんぎょくどうべいじょう
【中:Qun yu tang mi tie
宋・遼・金・元|彫刻・書画|>群玉堂米帖

米芾筆
紙本墨拓
縦29.6 横19.7
南宋時代・十二~十三世紀
 群玉堂法帖は、もと閲古堂法帖と称し、寧宗皇帝(在位一一九五~一二二四)の宰相であった韓侂冑(?-一二○七)が、家蔵の書跡を刻した法帖である。韓侂冑は開禧(一二〇五-○七)の末に、罪に坐して誅せられた。原石は嘉定元年(一二〇八)、秘書省の群玉堂に置かれ、群玉堂帖と改名された。摸勒は名手を謳われた向若水である。
 全十巻からなり、著録によれば第一巻が南宋皇帝の書、第二巻が晋隋帖、第三巻が唐人帖、第四巻が懐素千字文、第五が宋人帖、六巻が蘇軾帖、第七巻が黄庭堅帖、第八巻が米芾帖、第九巻が宋人帖、第十巻が蔡襄・石延年帖であるという。完本は伝存せず、零本数種があるが、そのうち米芾(一〇五一~一一〇七)の書を収録する巻八の残帖二種が国内に現存する。
 巻尺の上冊に相当する「好事家」で始まる帖は、米芾が晋帖を論じたもの。唐人の書を学ぶだけでなく、晋の武帝の書のような古朴さを称賛している。下冊にあたる帖は、米芾の大字を収め、自らの字書の経歴を述べて興味深い。いずれの冊にも、伝来や種々の考証などに言及する歴代の名家の識語や跋がかまびすしい。出所:書の至宝-日本と中国2006
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