考古用語辞典 A-Words

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行草書十詩五札巻 2009年3月12日更新

行草書十詩五札巻
【和:ぎょうそうしょじっしごさつかん
【中:Xing cao shu shi shi wu zha
宋・遼・金・元|彫刻・書画|>行草書十詩五札巻

鮮于枢
一巻
紙本墨書
(1)縦三〇・六 横四四・〇
(2)縦二九・七 横三八・五
(3)縦二九・九 横三一・五
(4)縦二七・七 横三五・六
(5)縦二七・八 横三〇・〇
(6)縦二五・〇 横二二・八
元時代・十三~十四世紀
鮮于枢(一二四六~一三〇一/二、異説あり)の詩十首と五札の尺壇を収める書巻である。巻頭の十詩は、鮮于枢が杭州の虎林に構えた新居「困学斎」のかたわらに、廃圃中で得た奇怪な老松を植え、これを支離脱と名づけて詠じた十首の五言律詩である。この老松は鮮于枢の意に適ったものであったらしく、趙孟頫(一二五四~一三二二)に絵を、元元表に伝を依頼し、自ら書写した支離叟詩・とともに一巻に仕立てたほどであったという。事の経緯は、巻首の支離叟の序文に詳しい。 その後に、五札の尺牘を収めている。第一札は悦斎知府宛て、第二札・第三札は澄虚真人宛て、第四札には宛名がなく、第五札は巡検吾姪に宛てたものである。第一札から第四札までは、いずれも家族の病状を記し、薬の処方を請う内容である。明の文徴明(一四七〇~一五五九)が刻した『停雲館法帖』巻九には、澄虚真人に宛てた同様の尺牘が収められ、近作の支離叟詩十首を書き送ると言に及しているので、本巻の支離叟詩がすなわち澄虚真人に宛てた原件にあたり、数札の尺牘とともに装丁されて伝世してきだものと思われる。これらの尺牘は、おそらく支離叟詩をしした人徳三年(一二九九)か、それ以降の書写、すなわち鮮于枢の最晩年の筆跡と考えられる。出所:書の至宝-日本と中国2006
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