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グルノーブル美術館 2009年7月16日更新
【和:グルノーブルびじゅつかん】 |
【英:Musee de Grenoble】 |
研究機関|>グルノーブル美術館 |
グルノーブルは高い山に囲まれた町で、たくさんの有名なスキー場にも近く、フランスの中でも国際的な知名度をもっている。想像していたよりは大きな町であった。切り立った崖が町に追っている。グルノーブル美術館は、イタリア・ルネッサンスから現代に至る代表的な画家のコレクションをもち、特に近代美術のコレクションでは、国立美術館のあるパリに次いでフランス第二の規模である。
小さな公園に面した建物は古くどっしりと重厚である。ロビーは天井が高く、床は大理石で、中央に切符売り場とカタログを売っている受付がある。
一階は真ん中に三つの大きな部屋があり、十六世紀から十ハ世紀のイタリア、フランス、ドイツ・フラマン地方の画家たちの大作が並んでいる。ヴァザーりの「聖家族一が美しい。ヴェロネーゼの大作もある。スルバランの四点の連作はその強いコントラストの描き方と共に描写力の凄さを感じる。ルーベンスの高さ五メーメドルぐらいの大作「聖グレゴリウス」も迫力充分である。ベニスを描いたグァルディやカナレットもよかった。
この大きな三部屋の外側にカンディンスキー、レジェ、クレー、マチス、デュフィ、ドラン、ボナール、ピカソ、ブラックと、近代美術の巨匠遠の作品が並んでいる。なかでも、レジェの「ダンス」やマチスの家族の寄贈による大作「茄子のある室内」、ピカソ「読書する女」、スーチン「つりさげた牛肉」、マグリット「影の残骸」、ブラックのキュビスムの作品と印象に残る絵が多い。
階段をあがって二階へ行くと、モネ、ルノワールなどの印象派からクロス、シニャックの点描派、そしてマチス、ルオー、ドランと近代美術を展示してある。カリエールの大作もよかった。ゴーギャン「マドレーヌ・ベルナールの肖像」もすてきである。マルケ「サン・ミッシェル橋」やマチス「赤い壁掛け」なども心に残った。
再び一階へおりて、反対側の階段で三階へのぼると、紀元前四世紀のエジプトのミイラに出会う。子供のミイラに大人のミイラ。そんなに大きなコレクションではないが、ミイラのもつ異様な迫力にミステリアスな歴史の匂いが漂う。一階の一部は企画展示室となっている。出所:『美術館へ行こう』長谷川智恵子
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