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ヴァチカン美術館(イタリア) 2009年7月19日更新

ヴァチカン美術館(イタリア)

【和:ヴァチカンびじゅつかん
【英:Musei Vaticani
研究機関|>ヴァチカン美術館(イタリア)

カソリックの総本山ヴァチカン(教皇宮殿、ヴァチカン市国)はローマ市の西端、ヴァチカノ丘にある。そして、そのサンピエトロ大型と大聖堂の裏手にヴァチカン美術館がある。
ガイドブックに展示内容と拝観コースが色分けで表示され、各国語版のテープも用意されていて便利である。拝観コースは自在な組み合わせも可能で、所用時間は最低一時間半から最長は五時間と示されている。内部は複雑で広範多岐にわたるらしい。ヴァチカン美術館は一五〇三年、法皇ユリウス二世がアホロの彫像をベルベデーレ宮の中庭に設置したことから始まっている。現在一番の見所であるシスティーナ礼拝堂は法皇シクストゥス四世によって一四七三年から八四年の間に建てられたものである。ミケランジェロの壁画と天井画は一五〇八年から制作が始められ、すべてを描き終えたのが一五四一年というから、随分根気のいる気の長い話である。教皇庁の強大な権威と権力のもとで擁護されてきた広大な美術館である。
Dの表示でいくとエジプト美術→クラシック美術→エトルリア美術→ギリシャ美術→タピスリー美術→地図の画廊→フレミッシュのタピスリー・ラファエロの部屋→フラ・アンジェリコの部屋を通って、ようやく近代美術となりシスティーナ礼拝堂へ至る。そこから宗教美術→ローマンフレスコ→図書館→絵画館のルネッサンス絵画とたどるコースである。
マチスの「ヴァンスの教会の神父服のデザイン」が美しいしい。ファッツィーニ、 エミリオ・グレコ、マンズーの彫刻、ゴーギャン宮本教的なハネル」、フジタ「母と子」、シャガール「赤いピエタ号キリストと画家号キリストの受難」などがある。ユトリロはモンマルトルのサクレ・クール寺院やルーアンの聖堂を描いている。ルドン「聖ヨハネ」があり、イタリアの巨匠モランディが五点ある。ムンクの木版画「祈る父」、カンディンスキーの木版画「日曜日」、クレー「ゴシック聖堂のある街」、ヘンリー・ムアのデッサン、 ベン・ニコルソン、ヴラマンクのエッチング「教会」、イタリアの形而上学的絵画の巨匠キリコの「キリスト降誕」や「嵐とキリスト」と盛りだくさんである。
また、ビュッフェの「十字架号洗礼生慈悲深いキリスト」などの一九六一年の大作八点があり、私にはここの部屋が一番印象に残った。ここには、マリーニの二メートル大の石彫「奇蹟」が置かれている。
さらにベン・シャーン、マックス・エルンスト、ノルデ、ベーコン、メキシコのタマヨ、シケイロス、リベラなどもある。だが、世界的な巨匠とあまり国際的に知られていない画家とを一緒に並べているせいか、名品揃いという印象は薄い。
しかし、システィーチ礼拝堂はさすがに圧巻であった。保存上の配慮と礼拝堂ということで強いライトを当てていないので薄暗く見づらいけれども、それぞれに物語があって興味深い。絵画館の絵画は見応えのあるものが多い。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ジョヴァンニ・ベルリーニ、ティツィアーノ、カルパッチオ、ヴァン・ダイク、ルーベンス、ニコラ・プーサンと巨匠の作品を充分に堪能できるのが嬉しい。出所:『美術館へ行こう』長谷川智恵子
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