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ポルティ・ペッツォーリ美術館(イタリア) 2009年7月22日更新
【和:ポルティ・ペッツォーリびじゅつかん】 |
【英: Museo Poldi Pezzoli】 |
研究機関|>ポルティ・ペッツォーリ美術館(イタリア) |
ポルディ・ベッツォーリ美術館は、ミラノの中心地、スカラ座の近く、マンゾー二通りにある。ポルディ・ベッツォーりは十九世紀の美術品収集家で、その死後、一八七九年に建物と共にそのコレクションを市に寄贈し、一八八ー年彼の名前をとって美術館として開館した。
マンゾー二通りから建物の中に入ると中庭になっていて、その奥に玄関がある。古い館だが玄関は新しく増築され、明るくなっている。
一階展示室から順に見てゆくと、中世の甲冑や血生臭い歴史をいっぱい吸ったであろう武器の山があり、その前を足早に通り抜け、ローマ時代のガラスの小敵瓶や土器が飾られている部屋を過ぎる。
二階へあがると絵画の部屋が続く。もちろん宗教画である。モレッティの「聖母子像」、フォッパの「聖母子像」「フランチェスコ・ブリヴィオ」など見応えのある作品が並んでいる。ゼナーレの「聖母不倫」やルイーニの「聖母子像」もとても美しい。
その中でも最高の見ものはやはりボッティチェルリの「聖母子像」であろう。これは目をみはるばかりの美しさであった。この作品を見るためにだけ訪れてもよいと思った。マンテーニャの「聖母子像」、ジョヴァンニ・ベルリーニの「聖骸」もいい。ピエロ・デラ・フランチェスカの「トレンティノの聖ニコラウス」も見逃せない作品である。フラ・バルトロメーオの「幼児キリストの崇拝」やトゥリッキオの「聖母子像」などもある。
そして、十六世紀から十七世紀に描かれた膨大な肖像画群へと続く。ベニスのアンチークのガラスやステンドグラスがまばゆい華麗な部屋を進む。
ティエポロの作品が六点、フランチェスコ・グァルディも五点あり、特に「運河のゴンドラ」は小品だが美しい。
さらに骨董、宝石類や教会の装飾品、昔の磁石のコレクションもある。
そして、宗教色が幾分薄れた作品として、ホセー・デ・リベーラの「イエズス会宣教師の肖像」の大作や、カヴァリーノの「聖セシリア」も十七世紀の作品なので宗教画から抜け出た表現となっていて興味深い。
宗教画も注意深く見ていくと、親近感がおいてくるものである。同じ聖母子像でも雰囲気、精神性の強さも画格も違う。出所:『美術館へ行こう』長谷川智恵子
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