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ノルトライン・ヴェストファーレン美術館(ドイツ) 2009年7月24日更新

ノルトライン・ヴェストファーレン美術館(ドイツ)

【和:ノルトライン・ヴェストファーレンびじゅつかん
【英:Die Kunstsammlung Nordrhein‐Westfalen
研究機関|>ノルトライン・ヴェストファーレン美術館(ドイツ)

デュッセルドルフ市内のノルトライン・ヴェストファーレン美術館は、一九八六年に開館した。 石張りの外壁がゆるやかに波をうったようなカーブを描いていて、モダンな建物である。 一階の展示場は展覧会用となっていて、中二階は事務所になっている。二階まであがる。
 吹き抜けの広い空間の展示室に入ると、現代美術の主要な作家が並んでいる。ジャスパー・ジョーンズの一九五五年作と一九六二年作、トゥオンブリーの一九五九年作、マーク・ロスコの一九六〇年作。
フォンタナ、マンゾーニ、アルマン、イヴ・クラインと一九六〇年前後の作品が一つのハーモニーをつくっている。またフランク・ステラの一九五九年作、ケネス・ノーランド、ウォーホル、リキテンシュタインなど、どれも、その作家の代表的な名品揃いである。
 らせん階段をあがった三階は二十世紀の個性的な巨匠が並ぶ。フランシス・ベーコン「青の中の男V」(一九五四)、デュビュッフェが三点、サム・フランシスの一九五二年作、ニコラ・ド・スクール、スーラージュ、アルトゥング、ピカソの名作「鏡の前の女性」(一九三七)、「骸骨のある静物」(一九四二)、「肘掛け椅子の女」(一九四一)、「大きな横顔」(一九六三)、ブラック「アトリエⅡ」(一九四九)、「果物皿、瓶、マンドリンのある静物」、レジェの大作「アダムとイヴ」(一九三五-三九)、マチス「赤い室内」(一九四七)、「サントロッペの海岸」(一九〇四)、ドラン「コリウールのボート」(一九〇五)、ボナール「ヴェルノンのテラス」(一九二八)の大作と続く。
 キュビスムを主とした作品は、ミロの初期の名品「鏡を持つ裸婦」(一九一九)、クレー「リズミカルな樹木の景色の中のらくだ」(一九二〇)、フランツ・マルク「三匹の猫」(一九一三)、アウグスト・マッケ「スイス、フライブルクのカテドラル」(一九一四)、ピカソ「瓶のある静物」(一九一三)、「マンドリンと女」(一九〇八)、「フェルナンドの肖像」(一九〇九)。ブラック「ハープとバイオリンのある静物」(一九一二)とピカソ「マンドリンのある静物」(一九一一)か並べてあるのも面白い。モジリアニ「マックス・ヤコブの肖像」(一九一六)も、「ディエゴ・リベーラの肖像」(一九一四)も共に名品である。
 カンディンスキーの大作「コンポジションⅣ」(一九一二、ドイツ表現派、キルヒナーの「日本の日傘を持つ女」(一九〇四)、「カフェテリアの女」(一九一二頃)、「黒人の踊り」(一九一一頃)、シャガールの一鉛筆を持つ自画像」(一九〇九)、「バイオリン弾き」(一九一一)、「祭日(レモンを持っ僧侶)(一九一四)、いずれも名品である。
 シュルレアリスムの画家たちでは、タンギーニ点、エルンスト五点、カルロ・カラ、キリコ三点とどれもいい。特にマグリットは「邂逅」(一九二六)が図録の表紙にも使われているほか、「空虚な仮面」(一九二八)、「鳥を食べる女」(一九二六)と名品揃いである。
 そして、五部屋を使ったクレーのコレクションも圧巻である。水彩画が多いので照明をおとして暗くしてあるが、五十点あまりの作品は見応え充分である。「宝石」(一九三七)、「注意人物」(一九三五)や「黒いプリンス」(一九二七)、「赤と白のキューポラ」(一九一四)などが特に印象に残った。名品揃いでため息の出るコレクションである。ゆったりと余裕をもって掛けてあるし、ところどころ息抜きの場所もあり、また、時代別に分けてあるので見やすい。ほとんどが一級品の作品群である。惜しみない賛辞をおくりたいと思う。 出所:『美術館へ行こう』長谷川智恵子
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