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アルテ・ピナコテーク(ドイツ) 2009年7月25日更新
【和:アルテ・ピナコテーク】 |
【英:Alte Pinakothek】 |
研究機関|>アルテ・ピナコテーク(ドイツ) |
アルテ・ピナコテークのコレクションの歴史は、十六世紀初めにウィルヘルム四世によって歴史画が委ほ会に譲渡されたことに始まる。一五六三年にアルブレヒト五世の芸術陳列所として美術館(現・造幣局)が建造された。マキシミリアンー世治世時にデューラーのコレクションが、エマニュエル治世時にルーベンスなどのコレクションが加えられ、新たにギャラリーが建てられた。その後も他のコレクションからミュンヘンに次々と集められた。十九世紀にヨセフ王は皇太子のルードヴィッヒー世に助けられ、コレクションを拡張していった。一八二二年、ヨハン・ゲオルク・フォン・デリスが絵画館の館長に就任し常設作品目録ができた。それと共に、一八二六年、アルテ・ピナコテークの建設が始まり一八三六年に開館した。第一.第二次世界大戦中にコレクションは疎開させられ、美術館は閉鎖、建物も大部分が破壊されたが、一九五七年に再開し、一九七七年から八○年にかけて建物も再建された。
横に長い建物の中央の入口を入ると、すぐロビーで、その奥に左右にそれぞれ階段がある。二階は大きい部屋が十三室と小さい部屋が二五室あり、天井あるいは窓からの自然光が採り入れられている。
左の階段をのぼると、初期オランダ絵画、初期ドイツ絵画があり、特にデューラーの「皮の上着を着た自画像」がいい。次に、イタリア絵画の部屋。レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ティツィアーノ、ティエポロらの名品がある。続いて、フランドル絵画の部屋ではルーベンスが六十点以上も飾られている。風呂上がりのような薄桃色の頬をした色白の女性に特徴があり、柔らかく美しい女性像が多い。
九室にはオランダ絵画かおり、ここに九点のレンブラントがあった。十一室からはフランス絵画で、ブーシェの「ポンパドール夫人」はフランスのよき時代のきらびやかさが表れている,次の部屋はスベイン絵画の部屋である。特徴あるえんじ色を用いたエル・グレコや可愛い少年たちのムリーリョ、スベイン貴族を描いたベラスケスと、世界各国の名画を鑑賞して、ロビーの右側にある階段をおりる。
ロビーのこちら側には、本や絵はがきを売るコーナーがあり、その右の通路を入っていくと展示室へ通じている。ここにはピーテル・ブリューゲルー世「年老いた農婦の顔」などの十六-十七世紀の作品が飾られている。
ロビーの左奥がレストランで、そこを通ってさらに進むと初期ドイツ絵画の展示室で、クラナッハ(父)の作品と出会える。 数世紀にわたる王家のコレクションが、今、ドイツ国家によって守られ、立ち寄る人々を温かく迎えてくれる。出所:『美術館へ行こう』長谷川智恵子
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