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金剛力士像 2009年12月11日更新
【和:こんごうりきし】 |
【中:Jin gang li shi xiang】 |
隋・唐・五代|彫刻・書画|>金剛力士像 |
敦煌将来 一面
絹木著色
縦79.5 横25.5
唐時代(9世紀)
大英博物館蔵
右拳を振上げ,眦を決して大きく□を開き,右足で大地をしっかりと踏みしめ,左足第一指に非常な力をこめて立つ金剛力士を画面一杯に描く。洛陽千祥庵存古閣旧蔵石拓本(久視元年〈700〉銘)や続く治安大雁塔門口石刻に同権のものがあり,金剛力士の定型的表現は早くに完成していたとみられる。いささか均衡を欠く身体の表現や,左足首の足釧と足裏との不明解な関係,また大声で威嚇するかのような力の横溢した印象が大変誇張されていることや,本来は筋肉表現であった暈が単なる紋様とたってしまっていることなど,本図がより古い作例を基に成立したことを示している。画家は,両肩を流れる髪や眉ばかりでなく,筋肉表現に用いる肥痩のある短い線,衣褶線にみる息の長い線や口髭・顎鬚・頬髭にみる謹直な線を使いわけ筆の冴えをみせる。
本図の法量,絹質と描線の性格から菩薩像と対幅をなす幡仕立の作品とみなされる。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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