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那羅延天像 2009年12月11日更新
【和:ならえんてんぞう】 |
【中:Na lu yan tian xiang】 |
隋・唐・五代|彫刻・書画|>那羅延天像 |
敦煌将来一面
紙本著色
縦46.0横31.3
唐時代(9世紀)
大英博物館蔵
右手に髑髏宝杖を,左手は胸前で双髻の童子を支える左問きの那羅延天が,同じく左向きの迦楼羅上に半跏する。右上の短冊型は空白のまま残され,童子は右手に白い宝珠を持つ。那羅延天はインド古代神話にみる生物の根本をなす毘紐神(ヴィシュヌ)にあたり,梵天と同体といわれ,大力の持主とみなされ,本図では甲冑をつけて表現される。また画室は,煉瓦色,薄い灰青色や薄い緑褐色といった限られた色彩を用い,輪郭線にあまりこだわらずに賦彩している。
なお,髑髏宝杖が千手観音の持物の一つであること,また千手観音の眷属に赤い宝珠を持つ童子を抱く摩醯首羅天(大自在天)を描く例(千手千眼観世音菩薩図)がおることから,この図像にも千手・観音信仰とのつながりをみる意見もあるが図像学的には末解明の部分が残る作品である。出所:大英博物館所蔵日本・中国美術名品展
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